被災文化財の虫食い被害を防いで適切保管へ、機材寄贈

国立文化財機構文化財防災センターに寄贈された殺虫機材(同センター提供)

能登半島地震で被災した建物で見つかった歴史資料を守る「文化財レスキュー」で運び出した資料の虫食い被害を防ぐため、機材の寄贈式が18日、石川県能登町で開かれた。地元自治体とレスキュー活動に当たる国立文化財機構文化財防災センター(奈良市)に、二酸化炭素で殺虫処理する機材が贈られる。

機材は、ドライアイスなどの製造を手がける日本液炭(東京)が開発。袋に古文書などの資料を入れて二酸化炭素ガスを満たし、虫を除去する。通常の殺虫スプレーと比べて資料の汚損が少なく、安全に処置できる。

センターによると、自然災害の文化財レスキューで同様の機材が寄贈されるのは初めて。

能登半島地震の文化財レスキューは、損壊して解体を予定している家屋や蔵、寺院から、文書や仏像、美術品などを運び出している。センターによると、2月の活動開始以降、数万点を搬出、保管している。

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